今日は定休日でしたので、映画を鑑賞してきました。
観てきた映画は「クレイジー・ハート」。



夏休みに子供たちと「借り暮らしのアリエッティ」を観にいった時、ロビーにクレイジー・ハートの告知用のチラシが置いてあって、偶然それを手にしたのですが、その時に「どうしても観たい!」と感じた作品です。あれから待つこと2ヶ月、ようやく地方都市・松本にも本作の上映が回ってきたのでした。

ストーリーはというと、「かつての人気カントリー・ミュージシャンのバッド・ブレイクは57歳となり、酒に溺れて結婚と離婚を繰り返すという自堕落な生活を送っていた。そんな彼のもとにある日、若い女性ジャーナリストのジーンが訪れる・・・」(Wikipediaから引用)といった内容です。

主役の老いぼれシンガー「バッド・ブレイク」を演じるのはジェフ・ブリッジス。本作品での演技で、アカデミー賞の「主演男優賞」を受賞しています。調べてみたら、ジェフ・ブリッジスは過去にアルバムを出したことがあるくらい歌には実力がある俳優さんらしいですが、それにしても本作でのハマリ方は尋常ではなくて、本当に実在するミュージシャンだと言われてもまったく疑う余地のないくらいの素晴らしい快演です。

シンガー「バッド・ブレイク」が愛することになる女性「ジーン」を演じるのは、マギー・ジレンホール(近年の出演作は「ダークナイト」のレイチェル役)。ジェフ・ブリッジスが相手役に指名したというだけあって、息のぴったりあった演技で、本作品をよりリアリティのあるものにするのに一役かっています。

バッド・ブレイクが地方の古びた酒場でウイスキーをあおりながら歌う姿は、何とも言えずかっこいい。自分が50代も終盤に差しか掛かった時に、あんなにカッコイイ男でいられるワケもありませんが、オトコというヤツは、いつでもそんな姿に陶酔してしまう馬鹿な生き物なのであります。

派手なアクションがあるわけでもありません。とびきりのスターが出演しているわけでもありません。若い人が観ても何も共感できるものはないかも知れません。それでも、音楽を愛し、ゆっくりと人生というヤツを噛み締めてみたい方には、ぜひとも観ていただきたい作品です。

(*)松本地方での公開は、残念ながら本日で終了してしまいましたが、11月26日にDVDがリリースされるようです。気になる方はぜひともDVDでご鑑賞ください。