先日、レンタルDVDを借りて何か観よう!ということになった我が家。ちょうどTUTAYAが「5枚で¥1,000」というキャンペーンをやっていたので、あれこれと借りてきました。こういう企画の時は、気にも留めていなかった映画だとか、お金だしてまでは・・・と思っていた映画とかを観る絶好のチャンスです。

今回、何気なく手にとった1枚のDVDがとても印象的でした。いや、映画というよりは、その中で使われていた「挿入歌」に強く惹かれたのです。

その映画はジョニー・デップ主演の「パブリック・エネミーズ」。30年代のアメリカに実在した銀行強盗犯を、ジョニーが演じています。私にとって、ジョニー・デップと言えば「チャーリーとチョコレート工場」だとか「パイレーツ・オブ・カリビアン」のメイク顔の印象があまりにも強いので、素顔で演じている作品がパッと思い当たりません。今回も、私が「ギャングもの」だとか「スパイもの」が好きだという単純な理由があったから手にとったようなものです。素顔のジョニー・デップがあんなにも美形だったとは!(笑)

ジョニー演じるジョン・デリンジャーの恋人となるビリー(マリオン・コティヤールが演じています)との出会いのシーン。ジョン・デリンジャーは、ダンスホールで踊っていたビリーに一目ぼれしてしまいます。この時、バックではジャズバンドが「Bye Bye Blackbird」を演奏しているのですが、この歌を歌っているシンガーが何とも味がある。一瞬にして観ているものを甘美な世界へと引き込んでしまうのです。

映画を観終わってから、インターネットで調べてみたら、このシンガー、何とダイアナ・クラール!歌を吹き替えしているだけとかではなくて、本人がシンガー役で出演していたのです。改めてDVDを再生してみたら、ちょっとだけ顔がアップになるところがあって、確かにダイアナ・クラールでした。このシーンは、この映画のラストシーンで重要な意味を持ってくる大事な場面。ダイアナ・クラールの歌う「Bye Bye Blackbird」は、その狙い通り、観客をジョンとビリーの運命の出会いに引き込んでいったに違いありません。



「Bye Bye Blackbird」は有名なスタンダードナンバーですが、今までは特に印象を持っている曲ではありませんでした。今回のことがあって、あらためて聞いてみたくなって、有名なシンガーが歌っているものがあれば、そのCDを買おうと決めました。そのものズバリ、ダイアナ・クラールが歌っているものが良いのですが、これはこの映画のサントラ以外には入っていないので、パス(次の新譜のボーナス・トラックに入れて欲しい!)。で、結局選んだのは、ジュリー・ロンドンの1958年リリースの「Julie」。ちょうどEMIミュージックがジュリー・ロンドンの30作品をオリジナル紙ジャケットでリリースしている真っ最中だったのが決め手になりました。私はLPレコード世代ですので、やはり紙ジャケットには特別な思いを抱かずにはいられないのです。

一つの映画がきっかけでお気に入りになった「Bye Bye Blackbird」。
いろんな女性シンガーのものを集めてみたくなりました。