今日の朝7時前に家の外に出てみると、わずかに太陽光線があたる場所の空気がキラキラと輝いていました。空は晴れていて、雪雲も発生していない・・・。そう、ダイヤモンドダストです。大気中の水蒸気が昇華してできたごく小さな氷の結晶が降る現象で、そのキラキラと輝く様から「ダイヤモンドダスト」と呼ばれています。一般的な解説ではマイナス10℃以下でないと起きない現象とされていますが、過去にはマイナス2℃で発生した例もあるようですから、朝の最低気温がマイナス5℃以下があたり前の松本平では、局所的には結構な頻度で発生している現象かと思われます。

私が子供のころは、今よりも冷え込みが厳しい朝が多かったですので、キラキラと輝く空気の中を小学校へ登校していた記憶が鮮明に残っています。もちろんその頃はダイヤモンドダストなんていう現象のことはまったく知らなかったわけで、その現象が私たちの世代に広く知れわたることになるのは、80年代後半に松任谷由美さんが発表したアルバム「ダイヤモンドダストが消えぬまに」のヒットによるところが大きいのかもしれません。



7時くらいには空気中を美しく漂っていたその光たちは、太陽が昇り気温が上がってくるのにあわせて、いつのまにか消えていきました。限られた時間にだけ起こる自然の神秘。本物のダイヤモンドはなかなか手に入りませんが、こんなにも美しいダイヤモンドが見られる環境にいられることに感謝したいものです。