30代の頃、妻と訪れたフランスのカンヌ。国際的な映画祭が開催される都市ということで有名な場所。私たちにとっても色んな思い出が詰まった場所です。

宿泊していたホテル(マジェスティックだったかな?)で朝食をいただくこともできたのですが、その日は地元のベーカリーでパンを買ってみようということになり、まだ朝早いカンヌの街へと出かけました。

ホテルでは英語が通じましたが、見つけたベーカリーのおばちゃんはフランス語しかわからない様子。仕方なくショーケースに並んだパンを指さして「ドゥ・シルヴプレ」(2つお願いします)といった感じで、最低限の単語で買い物を済ませました。

さっそく買ってきたパンをホテルの部屋で食べました。そこで食べたクロワッサン、日本の一般的なクロサッワンと比べるとかなり大きく、とてもしっとり。いつも食べているものはかじるとバリバリと崩れていくイメージがあったので、そのしっとりとしたクロワッサンはとても新鮮に感じました。


あのクロワッサンにまた出会いたいな・・・と思っていたのですが、ようやく記憶に近いものに出会いました。

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フランスに本店を構え、日本では神楽坂のお店が有名な「PAUL」

そこのクロワッサンを偶然にもいただくことができたのですが、これがまさにあの時のイメージにぴったり。つまりは大きくてしっとり。外側はパリッとしているのですが、中はしっとりとしていて、バターの味わいをしっかりと感じることができます。

きっとあの食感を出すためには大きさが重要なんだと再認識。例えば同じお店のくるみパンなんかでも、大きいものは中がしっとりしていて、小さいものはカリっとしていますもんね。だから大振りなPAULのクロワッサンはしっとりしているのだと思います。

ここでこのブログを読んだ皆様に勘違いしていただきたくないのは、このクロワッサンが一番美味しいよ〜と言っているわけではないこと。あくまで私たち夫婦の思い出の味に近いものを見つけましたということであります。

パリパリと崩れていくあのクロワッサンも美味しいし、PAULのしっとりクロワッサンも美味しい。そういう事です。でも、長いこと思い出のクロワッサンを探していた私たち夫婦の「クロワッサン探し」も、これでようやく一区切りついたという安堵。やっぱりあの味わいは確かにあったのだと、喜びあった私たち夫婦なのでありました。


このPAULのクロサッワン。新宿NEWoMANの2階のエキナカにも店舗があって、JRの改札から出なくても買い物ができるのだそう。
「特急あずさ」で新宿へ行ったら、ミライナタワー改札近くにあるPAULのNEWoMAN店のクロワッサンを買い求めてみるのもいいですよ。「十色珈琲さんが言ってた”思い出の味”ってこんな感じなんだね〜」と、ご家族や会社のご同僚の方たちとの話しのネタにしていただければ幸いです。