6月のうちに奈川の清水牧場さんに予約を入れておいたチーズが届いたので、昨晩はチーズ三昧の食事になりました。2ヶ月も前に予約しておいたのには理由があって、「羊のチーズ」が食べてみたかったからです。

羊が子羊に授乳させるために出す乳を搾乳できるのが春先だけということで、羊のチーズはこの期間に採ったものだけを用いて熟成させます。したがって、数量も限られており、春に予約しておいたものが、ようやく7月になって食べごろになるのです。

濃厚なチーズで、ミルクの味というよりは、たっぷり食べたのであろう草の味や、熟成が生み出す「漬物」にも似た独特の風味があります。決して万人受けする味ではないですが、チーズという文化の奥深さを味わうことができる貴重な味わいです。

写真手前が「羊のチーズ」。奥はブラウンスイス牛の乳を6ヶ月以上熟成させた硬質チーズ「バッカス タルパージュ」。こちらはパルメザンにも似た塩気を含んだ味わいで、そのままつまんで良し、削ってパスタにかけても良しというチーズです。

下の写真は同じくブラウンスイス牛乳が原料の「クワルク」。こちらはソフトなクリームタイプですので、トマトに乗せて、オリーブオイルをかけていただきました。洋菓子に使ったりもできそうです。



「羊のチーズ」はちょっとクセが強いですので、子どもは「山のチーズ」の方を好んで食べておりました。「山のチーズ」もブラウンスイス牛乳が原料ですが「バッカス」が6ヶ月以上の熟成を要するのに対して、こちらは3ヶ月の熟成なのだそうです。そのため、硬さもほどほどで、フライパンで焼いて食べるのが美味なのだとか。さっそく我が家でもフライパンで焼いて、とろけたところをパンや茹でたジャガイモに乗せていただきました。



届いた宅配便には、「お待たせしてすみませんでした」と書かれたメッセージカードとともに、奈川で摘んだ花が入っていました。ありがたいことです。緑豊かな牧場に思いを馳せながら、コダワリのチーズを堪能させていただきました。素晴らしいチーズをご馳走様でした!