No.006 / 2004年06月07日

「ニースからの便り」

朝起きてからの我が家の定番BGMはFM放送です。でも、今日に限ってはAM放送に周波数をセットしまし た。ある女性の声を久しぶりに聞くためです。その人はMIWAさんといいます。岡谷市出身の彼女は、現在、ワーキングホリデイを利用してフランスのコート ダジュール地方の港町、ニースに滞在しています。今日はそんな彼女へのインタビューが、ラジオ番組の中で企画されていたのです。インタビュワーは、フラン スの文化や、カンヌ映画祭前後の様子など(ニースはカンヌのすぐ近くなのです)を彼女に聞いていました。ベッドメイキングなどのホテルでの仕事をしなが ら、フランスの異文化を楽しんでいる様子がラジオから伝わってきて、嬉しくなりました。

MIWAさんと知り合うきっかけになったのは、雑誌に載っていた1枚の絵です。黒板にカラフルな色とりどりのチョークで書かれたピザの絵が、食いしん坊の 私の心を捕らえて離さなかったのです。そして私は、MIWAさんの指から描き出される色彩を、ぜひとも自分の店にも飾りたいと思いました。何色ものチョー クの色合い、それはトイロコーヒーの”十色(といろ)”にもぴったり合うようにも感じました。もう、おわかりのように、MIWAさんはトイロコーヒー店内 に飾ってある、一枚のボードの書き主です。これは”チョークアート”と呼ばれるもので、MIWAさんはオーストラリアにかつて留学していた時代にこのアー トに出会い、そして日本に帰国されてからは"MIWA'S COLORFUL ART"の名前で積極的な活動を展開し、個展なども開催しています。

「素敵なボードですね」と言われる度に、MIWAさんとの出会いを語っていたのですが、もっといろんな方に知っていただきたいと思い、今回、エッセイに掲 載させていただきました。MIWAさん、きっと今頃ニースの空の下でくしゃみをしていることでしょう・・・。


私が提案したラフスケッチをもとに、MIWAさんのアイデアが加えられて、素晴らしいチョークアートが完成しました。「完成したら ボードには必ずMIWAさんのサインを入れておいてください。」とお願いしました。私は単なる看板の作成を依頼したのではなく、MIWAさんの手から描き 出される”アート”を依頼したのですから。そう伝えた時のMIWAさんの笑顔は子供のように輝いていました。ワーキングホリデイを通じて更なるパワーの充 電をされていることでしょう。帰国されたら、更に素晴らしい作品を描いてくれるに違いありません。


店主もニースには立ち寄ったことがあります。と、言ってもニース空港からバスに乗り換えて、カンヌへ向かってしまったので、ニースの街ではゆっくりできな かったのですけれども・・・。機会があればぜひともまた訪れてみたいと思う店主なのでした。



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十人十色のコーヒータイムを演出する、Toiro Coffeeです。
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