今年も一年間、十色珈琲を訪れてくださった皆様、本当にありがとうございました。

数日置きに来てくださるご近所の方、毎月のように来てくださるちょっと遠方の方、そしておつかいものに使いたいからということでたまに来てくださる方、いろんな皆様が頭の片隅に「十色珈琲」という名前を留めてくださり、そうしてわざわざご来店してくださる。本当にありがたいことです。

来年も「十色珈琲」という名前をまず思い出していただけるように精進していきたいと思っておりますので、何卒よろしくお願いいたします。


29日で年内の営業を終え、30日は毎年恒例の焙煎機の分解、掃除。いちばんやりたくない作業ではありますが、先日の駆動ベルトの件もそうですが、日常の手入れはとても重要。ましてや分解作業は年に1回だけと決めていますから、これをしんどいとか言ったら罰が当たるというものです。

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今年は例年は分解していない箇所を外してみたのですが、そうしたらそれを元の状態に戻すのに一苦労。5分で外したものを戻すのに、なんと45分もかかりまさに疲労困憊。いや、これで来年も皆様に美味しいコーヒー豆を焼き上げることができるのですから、こんなことではへこたれてはいけません。


数時間に及んだメンテ作業の後は、妻が用意してくれたちょっと遅めのランチ。12月限定で販売させていただいたブルーマウンテン、最後に100gに満たない端数が出たので、それを我が家用にとっておきましたので、それをありがたくいただくことに。

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いや、心に染み渡る味ですね。お酒に、上善如水(じょうぜんみずのごとし)というのがあったかと思いますが、まさにブルマンはその例えがぴったりかと思います。

ナッツ系のミルクっぽい滑らかさと、ほのかに甘い余韻だけを残して口の中からさっとすべての味わいが消えてなくなってしまうような感覚。飲んでしばらくするとさっきコーヒーを飲んだことさえ忘れてしまうようなこの感覚。今年のブルマン・ストーンレイは特にその印象が強かった気がします。

輸送費コストの上昇や円高による影響で、来年もコーヒーの仕入れ価格は上がる一方でしょうから、来年末にまたブルマンを取り扱えるかはまったくもって不透明な状況ではありますが、なんとか品質のいい豆を仕入れたいと思っております。本当はハワイ・コナ・エクストラファンシーを仕入れられればベストなんですが、コナはまったく商社さんの方にも入ってこないような状況。みんな中国へ流れていっちゃうんだろうな〜(涙)


隠れ家のような場所でひっそりと営業している当店ですから、大手に比べたら品質の良いものを安価で提供しなくてはならないのは当然のこと。もっと値上げもさせていただきたいところではありますが、そこはなんとかがんばって、当店を愛してくれるお客様に嫌われてししまわないように努力をしていかないと・・・と思っております。


と、言っておきながら何ですが、新年から十色ブレンドだけ¥20/100gの値上げをさせていただきます。十色ブレンドは当店で一番たくさん買っていただいている定番ブレンド。これからも品質を保ちつつ安価で提供できるような価格のラインとして、¥500/100gという値段を設定させていただきます。

しかし、ここで宣言させていただきます!
十色ブレンドは2023年はこれ以上絶対に値上げしません。どんなに円高に進もうと、どんなに光熱費が上がろうと、令和5年は¥500でやらせていただきます。ですから、いつも十色ブレンドを購入してくださる皆様、何とか今回の値上げに関しまして、ご理解とご了承をいただければ幸いに思います。


本当に1年間お世話になりました。
来年も変わらぬご愛顧のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。