この週末、3年振りに「木曽漆器祭」が開催されました。

漆器を取り扱う店が集まった木曽平沢地区。古い家が今でも立ち並ぶ素敵な町です。

妻の友人であるMさんが、漆器祭の一角にカフェスペースを設けるとのこと。しかも当店のコーヒー豆を使ってくれるというので、これはぜひとも顔出しも兼ねて漆器祭を訪ねなければ!ということになり、木曽平沢まで車を走らせたのでした。

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土曜日ということで、午前中から昼過ぎにかけては混雑するだろうと考え、3時過ぎに現地に着くように計画。予想通り、さほど待つこともなく駐車場に車を入れることができました。

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風情ある街並みをのんびりと歩いていくと、Mさんのカフェコーナーを発見。挨拶もほどほどにコーヒーを一杯いれていただくことにしました。


今回は当店のマンデリン・ディープグリーン、パプアニューギニア・マウント・クボー、エチオピア・イルガチェフ・G1の三種類の豆を用意してくださっていたのですが、その中からエチオピア・イルガチェフをお願いいたしました。

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お使いになられていたコーヒー・ドリッパーは、平沢の職人さんが作られた木製のドリッパー!素敵です。Mさんも着物を着ていらっしゃって、いやいや、なかなか木曽平沢の町にしっくりと馴染んでいてとても良い雰囲気でした。コーヒーもさすがのお手前でとても美味しかったです。(自分が焙煎した豆だから余計に美味しく感じるのかも・・・笑)

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いつもベーグルやシフォンを購入させていただいている「菓子工房・enn」さんも出店されていたようですが、午後4時近くだったということですでにお店は終了していました。残念!きっと盛況だったことでしょう。


せっかく漆器祭に来たのだから何か買っていきましょう・・・ということで、妻からのリクエストはちょっと大きめの椀。サイズ的にはいわゆる「雑煮椀」というヤツです。

我が家ではお雑煮だとか豚汁だとかは、陶器製のものでいただいておりましたので、ちょっと手にしたときに重いなあと思っていたのです。

しかし、しっかりと職人さんが漆塗りを施した椀はなかなか高価。1つ5千円以上するのは当たり前です。そこまでいいのは要らないよね、ということでペアで5千円前後の椀を物色することに。

木曽平沢の漆器祭ということであっても、地元の漆塗り製品ばかりが売られているわけではなく、1つ数百円の安い椀も売られています。まあそういうヤツはやっぱり中国製のウレタン塗装のものだったりするわけですが・・・

椀の製造場所はともかくとして、漆塗りの工程だけは平沢でおこなわれた物を探すことにしました。なかなか見つからなかったのですが、何軒もハシゴしてようやくペアで5千円くらいの朱塗りの雑煮椀を見つけることができました。


夕飯のお味噌汁でさっそくデビュー。私の大好きな豆腐となめこの味噌汁。椀を口にした時のあたりがとても柔らかい。漆塗りの美点ですね。陶器ではなかなか表現できない感覚です。

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この朱塗りの椀で、白みそ仕立てのお雑煮なんてよそったらとても美味しそう。先日購入したセラミカのミニボウルもそうですが、器によって本当にびっくりするくらい料理の印象が変わる。とても高価な器を購入することはできませんが、身の丈にあった素敵な器との出会いは、これからも大切にしていきたいと思いました。