9月10日、我が愛する広島カープが、ついに25年振りにセントラルリーグを制覇しました。

25年振りということで、私も「最後に優勝したのっていつだったっけ?」とにわかには思い出せません。それほどまでに長い年月を要しました。

時は昭和50年。私が小学校3年生の時、広島カープが初優勝しました。「赤ヘルブーム」なるムーブメントが巻き起こり、その「赤」が全国区になったのでした。

しかし、ここは広島から遠く離れた信州・松本平。私の周りに広島カープの赤い野球帽をかぶる人がそれほどいるわけでもなく、いわんや、やんちゃざかりの小学生が赤い帽子をかぶるなんて、当時ではまったくもって考えられない時代でありました。

そんな中で私が、まわりの白い目も気にせず赤い帽子をかぶるようになった理由なのですが、当の本人もきちんと皆様に回答できるようなものが思い当たりません。強いて言えば、根っからのヤクルトスワローズ・ファンであった父親から、強大な相手を倒す喜び、すなわち「アンチ巨人」の精神を強烈に植えつけられていたからとしか思えません。

皆一様に黒地にオレンジ色のYGマークのついた、あの読売巨人軍の帽子をかぶっていた小学校時代、子供ながらに少しばかりのアンチテーゼを主張することに喜びを見出したのだと思います。

アルバムから持ち出してきた、当時の蔵出し写真(笑)。5年生くらいの時の写真かと思います。当時の4番バッター、山本浩二をまねてニヤリといったところです。




20年以上も優勝から遠ざかり、同じ広島のファンである当店の常連様にも、「黒田と新井が引退する時は、自分も広島ファンから引退します」などという悲壮な意見を述べたりもしていたのですが、まさかこうして広島から去って行った2人のヒーローがまた広島カープに戻り、このような素晴らしいドラマを用意してくれるなんて、神様もまったくもって粋な計らいをしてくれるというものです。

黒田と新井が抱擁しあい涙する姿を見て、もらい泣きをしたこの夜は、私にとっても忘れられない夜となりました。たかが野球の試合結果に一喜一憂するのもなんだかなあ・・・と思う時もなきにしもあらずですが、またこうやって感動と勇気をもらえることを信じ、広島カープファンを続けていこうと思うのです。

ありがとう広島カープ!
これからもがんばれ広島カープ!