ハーブのようなフレッシュさ、柑橘系の爽やかな酸味、当店でも固定ファンの多いエチオピア・イルガチェフ地方の珈琲豆。

この度、期間限定ではありますが、いつものイルガチェフではなくて「ナチュラル精製」のイルガチェフを販売することにいたしました。



このナチュラル精製の豆、イルガチェフ地方のコケ地区というところで採取されたコーヒー豆で、なんと生豆の状態でもドライフルーツのような香りがしてきます。焙煎するとさらにその香りが増し、これがコーヒーだとは思えないような何とも甘い香りがするのです。

「ウォッシュド精製」のイルガチェフのクリーンな味わいとはまったく異なる異次元のコーヒー体験。同じ「エチオピア・イルガチェフ」で、両者ともに最高グレードのG1規格。それでもここまで違うテイストを味わえるというのは、まったくもってコーヒーの更なる深ーい迷宮に入りこんでしまうこと間違いなしです。


珈琲豆にお詳しいお客様には「釈迦に説法」かとは思うのですが、念のために簡単に説明させていただきますと、採取された珈琲の実から種を取り出していわゆる「コーヒー豆」の状態にすることを「精製」と呼びます。

その精製方法にはいくつかのやり方があるのですが、ざっくりと大きくく分けると「ナチュラル」と「ウォッシュド」の2通りになります。それぞれの精製方法を簡単に説明させていただきますと・・・

「ナチュラル」
採取した実をそのまま天日で何日間もかけて乾燥させ、脱穀して種を取り出す。

「ウォッシュド」
採取した実を水洗洗浄機にかけ、果肉を取り除いてから乾燥させ、脱穀して種を取り出す。

どちらの方法も最終的には「パーチメント」と呼ばれる種を覆っている堅い殻から種を取り出す「脱穀」の作業をすることとではじめて「コーヒー豆」になるわけですが、その脱穀を迎えるまでの工程が大きく異なるというわけです。

実際には「セミウォッシュド」と呼ばれる両者の中間的な精製方法(ブラジル豆に多くみられる)や、マンデリンで有名なインドネシアでおこなわれている「スマトラ式」などの独自の精製方法など、さらに異なった精製方法が存在します。


「ウォッシュド」の方が欠点豆ができにくく雑味の少ないコーヒー豆になりますので、世界的にはこちらの方法のほうが主流になってきていますが、大量の水を必要とすることから設備面では大きな投資が必要になるというデメリットがありますので、いまだにナチュラル精製を採用している農園もあります。

ナチュラル精製だと独特のコクが生まれますので、「ナチュラル大好き!」というコーヒー通の方も多いようです。当店でもそんな「ナチュラル党」の皆様の声に応えるべく今回の仕入れになったのですが、これが好評をいただけるようであれば、今後もナチュラル精製の豆を定期的に仕入れていきたいな〜と思うのであります。


ドライマンゴーのような甘い香り、ベリーのような酸味、ナチュラルならではのコク深い味わいをぜひともこの機会にお試しください!

エチオピア・イルガチェフ・コケ、ナチュラル・G1、ハイロースト(中炒り)

¥560(100g)で販売中です!