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Category: お知らせ
Posted by: toirocoffee
年末は30日(水)まで通常通り営業いたします。
営業時間はいつもと同じく
10:30〜19:00 です。

年始は3日(日)から営業いたします。
10:30に開店です。

何卒よろしくお願いいたします。


Category: 珈琲豆情報
Posted by: toirocoffee
期間限定にて販売させていただいた「ハワイコナ・EXファンシー」、完売しました(ご予約分は除く)。
ありがとうございました。

たかがコーヒー。されどコーヒー。
茶褐色の豆に秘められた不思議な魔力。
私と同じようにその魔力にとり憑かれたお客様たちと、今年もハワイコナを一緒に堪能できたことに感謝いたします。

願わくば、来年のクリスマスにもその魔力を味わいたいものです。


12/24: Xmas Night

Category: 一般
Posted by: toirocoffee
家族みんなで楽しみにしていたクリスマス・イヴの夜。豪華な食事は無理ですが、妻にリクエストして焼いてもらったタンドリーチキンと、先日購入してきた山辺ワイナリーのメルローでほろ酔い気分。そして食事中に、ふと6年前のクリスマスの話題に・・・。

あの年は私の胆石症による発作騒ぎがあって、クリスマスは入院していた病院でウンウンうなっていました。私は看護学生たちが病棟を巡回して歌ってくれた賛美歌も耳に入らず、ただひたすら布団をかぶってひと時も休まずに襲ってくる激痛に絶えていました。妻と子供たちは、私を見舞った帰り道で購入したクリスマスケーキを食べたらしいのですが、そのケーキがまったく美味しく感じなかったとのこと。もちろんこれはそのケーキの本来の味がどうのというワケではなくて、そんな状況下でケーキを食べたら、誰だって美味しいものも美味しく感じなくなることでしょう。

家族がそろって、家族みんなが笑顔で食卓を囲む。その当たり前の幸せに、あらためて感謝をせずにはいられません。どうか来年も楽しいクリスマスが迎えられますように・・・そんなことを思ったのでした。

そして、クリスマス・イブのラストを飾るのは、ICHiEさんのケーキであります。「トゥー・ショコラ」は「全部チョコ」の意味だとか。このケーキを一言で表すならば、それは「濃厚」。どっしりとしたコクのあるカカオの深みが、淹れたてのコーヒーと渾然一体になって舌の上を流れていきます。このケーキはコーヒーなしでは考えられません!(紅茶党の方、ゴメンなさい。でも、本気でそう思う私です)



ご好評いただいておりますハワイコナ・EXファンシー(シティー・ロースト)ですが、残りが少なくなってきました。気になる方はお早めにどうぞ!


12/22: 「幻夜」

Category: 趣味
Posted by: toirocoffee
先日、我が家の子ども達に買ってあげる本を探しに本屋さんに行ったのですが、案の上、手元には自分が読むための小説が・・・。

東野圭吾さんの「幻夜」。ページ数779ページにわたる長編小説です。これだけの厚みがあれば、年末年始にゴロ寝しながら楽しめるゾなんて思って購入したのですが、活字の誘惑には勝てず、ついページをめくってしまったが運の尽き、最後まで読みきってしまいました。



「幻夜」は、TVドラマにもなったヒット作品「白夜行」の続編です。しかし、私は本の帯の説明も何も見ずにこの本を手にしたものですから、これが「白夜行」の続編小説であるなんてことは予想だにせずに読みきってしまいました。ストーリーの根底に流れ続けるダークな色彩や展開が「白夜行」と同じテーマカラーの小説であるとは感じていましたが、まさか続編であるとは思っていませんでした。読み終わって巻末の解説を読んで、初めてその事実に気がつき、この本だけでは解ききれない多くの謎がやっとほぐれていったのです。

つまり、それほどまでにストーリーは完全に前作とは切り離されて独立されているというのに、同じテーマカラーで小説を描ききってしまう東野さんの力量に感服した次第です。作品のキーとなる人物が複数の作品に登場するというだけで、ストーリーがまったく別だという作品はたくさんありますが、この作品は前作「白夜行」と完全に繋がった作品です。それなのに前作を知らなくても十分に一つの作品として面白い、その完成度の高さに驚かされます。

ミステリーものが大好きで、両作品をまだ読んだことがないという方がいたらぜひとも一読していただきたいのでありますが、私がオススメするのであればセオリーから外れますが、この本作「幻夜」から読まれることをオススメします。その後に前作である「白夜行」を読むことで、このシリーズの根底に流れる「闇」の暗さがより一層際立つような気がします。すでにTVドラマの「白夜行」を見たことがある方であれば、なおさら小説を読んでいただきたい。活字でしか伝えることができないダークな色彩が、そこには必ずあるはずです。


Category: 珈琲豆情報
Posted by: toirocoffee
今年はじめて販売してみたハワイコナのハイローストですが、あっという間に完売してしまいました。たくさんの皆様のご来店、誠にありがとうございました。シティーローストバージョンは明日以降も販売できる量が残っておりますので、気になる方はお早めに。

ハイローストに続いて、「やや深煎り」のシティーローストの方も追加予約されていくお客様も結構いらっしゃって、コーヒー好きな皆様の味への探究心には頭が下がる思いです。

運よく「ハイロースト」「シティロースト」両方の味を召し上がることができたお客様は、どちらの味がお好みだったかなどのご感想をお聞かせ願えれば幸いです。来年以降の販売の際の参考にさせていただきたいと思います。


Category: お知らせ
Posted by: toirocoffee
明日12月18日は第三金曜日ですので、本来は当店の定休日ですが、今月は通常通り営業いたします。ハワイコナも店頭に並べて皆様をお待ちしておりますヨ〜!

Category: 珈琲豆情報
Posted by: toirocoffee
トイロコーヒー恒例のクリスマス限定販売豆、「ハワイコナ・エクストラファンシー」を今年も販売いたします!

こんなご時世に値段の高い豆を販売するのもいかがなものかなあ・・・と悩んだのですが、逆の発想で「こんなご時世だから年末くらいは美味しいコーヒーを飲んだっていいじゃあないか!」という結論に達しました。と言うか、やっぱり自分が飲みたかったのが決め手だったりしますが・・・。


この均一なきれいな粒ぞろいを眺めるのも1年ぶりであります。


この焼き上がり!これがハワイコナを孤高の存在にしている所以なのです。


ハワイコナの焙煎度合いは、やや深煎り(シティー・ロースト)というのが当店の定番だったのですが、今回は初の試みといたしまして、中煎り(ハイ・ロースト)で焼きあげてみました。ハワイコナはハイ・ロースト〜フルシティー・ローストの間のどのポイントでもそれぞれの良さがあって甲乙つけがたいのですが、豆の持つフレッシュ感のある酸味を堪能できるハイ・ローストを今回は味わっていただければと思います。

しかし、今まで通りのシティー・ローストもやはり味わいたい!という思いもありまして、仕入れた豆の前半はハイ・ロースト、後半はシティー・ローストという販売形態を採ろうかと思っております。来週の前半にいらっしゃったお客様はハイロースト、クリスマス前後にいっらしゃったお客様はシティーローストになっている予定です。

焼き上げる温度で4〜5℃の違い、時間にして約1分ほどの違いですが、それで珈琲の味わいはかなり変わってくるのです。本当はどちらの焙煎度合いも平行して販売できれば一番良いのですが、当店のような「隠れ豆屋」みたいな小さな店では、そういうわけにもいかないのが悩ましいところであります。

明日、18日(金)から店頭にて販売予定です。
お値段は¥900/100gナリ。
ハワイコナの一般的な価格相場をご存知の方であれば、この価格がかなりのお値打ち価格であることはよ〜くわかっていただけるかと思います!




Category: お知らせ
Posted by: toirocoffee
お世話になっているあの方へ、十色珈琲のコーヒー豆はいかがですか?

オリジナル缶2本と、BOX代として、豆の代金+¥1,200です。
シグリ x 200g、モカ・ブレンド x 200g をお詰めした例で、ちょうど¥3,000になります。

地方発送は¥500で承っております(本州の場合)。




12/09: 50点!

Category: 食べ物
Posted by: toirocoffee
昨晩焼いたチーズケーキを、夕食後に家族でいただきました。男目線からだとなかなか「可愛い演出」というところに目が行かないものですが、今日は妻がちょっとしたトッピングを提案してくれました。これだけでもだいぶ華やかな感じになりました。



ホームメイドならば何でも美味しい!と見栄をきったものの、実際に食してみると色んな反省点が浮き彫りに・・・。
何といっても焦げすぎなのはマイナスです。「焦げ」の味が前面に出てしまいます。あと、砂糖を控えめにと思って、レシピよりも少なめにしたのですが、これもマイナス。やはりケーキはある程度の甘みが重要だと痛感しました。今回はレモン汁などの柑橘系の味付けはしなかったのですが、これもサッパリ感を演出するためには必要だと思いました。

と、いうワケで、今回のチーズケーキの採点は50点。これだけ課題があるというのは逆にやりがいがあって、次回への意欲が湧くというものです。次はもっと上手に焼くゾ〜。


12/08: HOMEMADE

Category: 食べ物
Posted by: toirocoffee
夜の10時にキッチンに漂うあま〜い香り。たまりませんネ。久しぶりにチーズケーキを焼いてみました。当店のお客様の中にはケーキ作りの達人の方がたくさんいらっしゃいますので、このような作品をお見せするのは非常に心苦しいのでありますが、小さな珈琲豆家の戯言ということでお許しいただければと思います。

今日は子供たちがかなりの部分を手伝ってくれましたので、だいぶ楽をさせてもらいました。しかし、ちょっと焦げすぎました。でもまあこれがホームメードの証しでもあります。これが家族の味であり、家族の思い出なんです。みんなでワイワイ言いながら過ごす時間が宝なんです。ちょっとばかり焦げたって気にシナイ!



オーソドックスなチーズケーキは、クリームチーズと生クリームが主な材料ですが、今日はちょっと一手間かけたとある材料を使っています。それが何かというのは、我が家の「秘伝の味」ということで、ここでは内緒にしておきましょう(笑)。

粗熱が取れたら冷蔵庫でじっくりと1日冷やします。すぐに食べたいところをグっと我慢して、明日のデザートタイムを楽しみに待つことにいたしましょう。


Category: 一般
Posted by: toirocoffee
先日、「メガネ」という映画をDVDをレンタルしてきて鑑賞しました。小林聡美さん演じる主人公が南の島へバカンスに行くのですが、そこで出会うのは不思議な時間・空間を満喫している「黄昏名人」の面々(なぜかみんなメガネをしている)。映画はのほほんとしたテンポでゆっくりと進みます。

「黄昏る(たそがれる)」ことに最適なこの南の島は、映画中ではどこの島なのかという説明は一切ありません。映画が終わったあとのエンドロールを見ると、ロケ地は「与論島」となってしました。で、今日はこの映画のお話しではなくて、ヨロンに関わる別のお話しであります・・・(笑)。

与論島はリゾートとしてあまりにも有名なので、あらためて説明する必要もありませんが、九州の鹿児島県最南端に位置する小島で、位置的には沖縄諸島の一部といってもおかしくない場所にあります。「ヨロン」と聞いて、私は社会人になりたての頃に読んだある小説のことを思い出しました。


森瑤子さん(故人)原作の小説「アイランド」です。遥か昔の時代、偶然に出会った天上人であるメサイと、人間であるミカドの恋のお話し。水浴びをしているメサイに一目ぼれしたミカドは、天上人であるメサイが天に帰れなくするために、天に昇るための羽衣を隠してしいます。それでも同じようにミカドに恋したメサイは、人間として下界で幸せに暮らしていくのですが・・・。



しかしその事実を知った「天の神」は怒り、2人を「天の川」を隔てた場所に別れさせてしまいます。1年に1度だけ、7月7日に2人は会うことを許されます。しかし、1年に1度だけの逢瀬に耐えられなくなったメサイは、どんな事でもするからミカドと一緒になれるように取り計らってくれと天の神に懇願します。天の神は、2人の記憶を無くすことを条件に、2人を暗黒の宇宙へと別々に解き放ちました。2人は幾度となく転生していろんなものに生まれ変わることができるのですが、同じ時代の同じ場所に生まれてくることは約束されていません。しかも2人は、いつか出会ったとしても記憶がありませんし、お互いがミカドとメサイであることに気がつかないことになっています。そんな約束をしてまでも、ミカドとメサイは、悠久の空間と時間をチリのように漂い、絶望的な孤独と戦いながら、それでもいつか2人が再び出会えることに懸けたのです・・・。

と、簡単に説明するには忍びないほどの、時空を超えた壮大なラブストーリーです。結局2人は、2003年に「ミュージカル作家」と「歌手」という設定の人間に生まれ変わっていて、ヨロンで再び出会うことになります。この小説が単行本として発刊されたのは1988年。著者である森瑤子さんは、そこから15年後を小説の舞台として設定しているのですが、これが映画「ブレードランナー」顔負けの近未来都市。人々は小型のリニア・モーターカーを乗り回し、旅行する時は完全個室タイプのコミューター「カプセル・トレイン」を使います。身の回りの雑用は「ロボット執事」が何でもこなしてくれます。現在の暮らしぶりは、森さんの小説ほど進化はしていませんが、インターネットが普及していて主人公がネットでオークションに参加している描写なんかは、まさに現在の生活そのもので、ズバリ予想があたっている部分もあります。

小説と現代でまったく当てはまらなかったものの中で注目したいのが「携帯電話」。小説中ではテレビ電話こそ出てきますが、相変わらず「留守録」で不在中の着信を確認する設定です。これだけ壮大な夢物語を空想することができる森さんにしても、まさか各個人が小さな電話を持ち歩き、若い子たちは「携帯依存症」になるくらいにケータイに縛られている世の中になっているとは、これっぽっちも空想できなかったのでしょうか。

1993年に胃癌で他界した森瑤子さん。自ら描いた2003年をとっくに超えた2009年の世界を見たら、どんな感想を持つことでしょう。

森さんが愛して止まなかった与論島。誰しもが黄昏ることができる島。いつしかその島を私も訪れてみたいと、あらためて思ったのでした。